BGM  J.S.Bach Three Part Inventions  no.14  Gabriel Mihai Dragomir 
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                     作品の成立


バッハのクラヴィーア曲は、その大部分がケーテンの宮廷楽長時代(1717〜1723)に生まれています。フランス組曲、イギリス組曲、平均律クラヴィーア曲集 I、  などと共に2声と3声のインヴェンションもまたその一つです。

ケーテンの6年間は、宮廷生活に華やかな彩りをそえる協奏曲や室内楽の作曲と演奏がバッハのおもな職務でした。しかし、この時代は子弟の教育がバッハの活動の大部分を占めていました。バッハの弟子の中でもひときわ才能に恵まれていたのは、言うまでもなくバッハの息子達でした。 彼らは後に作曲家へと成長していきますが、それにはやはり偉大な父親の優れた教育があったからであることはいうまでもありません。

バッハ自身も彼らのことを「生まれながらの音楽家」と誇らしげに語っていたようです。ウィルムヘルム・フリーデマン・バッハはとりわけ豊かな才能に恵まれており、彼が10歳になった1720年に父親であるバッハは息子の教材として62曲からなる「ウィルヘルム・フリーデマン・バッハのためのクラヴィーア小曲集」を書き始めています。バッハのクラヴィーア曲の多くは、元来教育を目標としてかかれているのでした。

現在イェール大学の図書館に保存されている曲集の中に「インヴェンション」の最初の形が見出されます。そこには2声の曲が「プレアンブル」3声の曲が「ファンタジア」と題されています。1723年になってバッハはそれらをさらに改訂し、配列を変え、題名も2声の曲を「インヴェンティオ」3声の曲を「シンフォニア」と改めました。この全30曲をバッハ自身が清書した自筆譜は彼の死後、次男のエマニエルの手に渡り、19世紀にはベルリンのドイツ国立図書館の所有になりました。これがこんにち「インヴェンション」の名前で親しまれている作品の原点です。

「インヴェンション」の初稿が長男の為の曲集に見出される事からこの曲集が教育目的で書かれたことは明らかです。それでは、この曲集の中でバッハが教えたかったのは何だったのでしょうか?その答えは最終稿の序文の中にあります。
そこには「クラヴィーアの愛好家、とりわけ学習希望者が、まず2声部をきれいに弾き分けるだけでなく、さらに上達したならば、オブリガートの3声部を正しくそして上手に処理し、それと同時に、優れた楽想(インヴェンション)を得るだけでなく、それらを巧みに展開すること、そしてとりわけカンタービレの奏法を身につけ、それとともに作曲の予備知識を得るための、はっきりとした方法示す率直な手引き」 と書かれています。
バッハはここで2声及び3声のポリフォニーを巧みに弾き分け、しかも各声部をカンタービレに、つまり演奏者に、ここの声部を心の中で歌うように弾く事を要求しています。そして優れた楽想(主題)を思いつき、どのように音楽を作っていくのか、その範例をも示そうとしたのでした。

2声と3声の「インヴェンション」はピアノ学習者にとってなくてはならない教材となっていますがこれをただ指の練習曲と考えるのはこの作品の本質を見失っています。バッハにとって優れた教材は優れた芸術作品でなければなりませんでした。この曲集は奏法の手引きであると同時に最高の芸術作品でもあります。「インヴェンション」には外面的な華やかさこそありませんが、その1曲1曲は比類のない美しさで語りかけてきます。曲はいずれも短いのですが、その少ない小節の中には音楽をつくりあげている全てがあります。1曲ずつが完成された小宇宙と言ってもよいのでしょう。  
それではこのバッハの芸術作品を 
Gabriel Mihai Dragomir  John Sankey でお楽しみ下さい。

The Goldberg  Variations
インヴェンションの贈り物
Gabriel Mihai Dragomir
3声のインヴェンション
ハープシコードで聴く
3声のインヴェンション
ピアノで聴く
John Sankey
John Sankey
2声のインヴェンション
ハープシコードで聴く
2声のインヴェンション
ピアノで聴く
Gabriel Mihai Dragomir
J.S. Bach
Two and Three Part Inventions
2声と3声のインヴェンション

BWV 772 〜 BWV 786
BWV 788 〜 BWV 801